スパークリングワインを極める

スパークリングワインとシャンパンの違い

スパークリングワインとは、炭酸ガスを含む発泡性ワインの総称です。シャンパン、スプマンテ、カヴァなどもすべてスパークリングワインの一種です。一般的には、ガス圧が3気圧以上のものを指します。

一方、「シャンパン」はフランスのシャンパーニュ地方で、特定のぶどう品種、栽培方法、醸造方法によって造られたスパークリングワインにのみ許された特別な名称です。

スパークリングワインの製造法

スパークリングワインの主な製造法は3種類あります。

1. トラディショナル方式（シャンパン方式）

   • スティルワインを瓶詰めし、糖分と酵母を加えて瓶内で二次発酵させる。
   • 最も手間とコストがかかるが、最高級のスパークリングワインに用いられる。
   • シャンパンはこの方式で造られる。

2. シャルマ方式（タンク方式）

   • 密閉タンク内で二次発酵させる。
   • 短期間で製造でき、コストも抑えられる。
   • ぶどうの香りを残したい場合に用いられる。

3. トランスファー方式

   • 瓶内二次発酵させたワインをタンクに移し、冷却・濾過後、再び瓶詰めする。
   • トラディショナル方式を簡略化したもの。

他にも、メトード・リュラル方式や炭酸ガス注入方式などがあります。

世界各国の主なスパークリングワイン

• シャンパン（フランス）

  • フランスのシャンパーニュ地方で生産。
  • トラディショナル方式で製造。
  • 味わいは、ブリュット・ナチュール（極辛口）からドゥー（甘口）まで7段階に分かれる。
  • 代表的な銘柄：ランソン

• スプマンテ（イタリア）

  • イタリア全土で生産。
  • トラディショナル方式、シャルマ方式など様々な方法で製造。
  • 代表的な銘柄：ガンチア

• カヴァ（スペイン）

  • スペインで生産。
  • トラディショナル方式で製造。
  • 主にカタルーニャ州で生産される。

スパークリングワインのグラス

• フルート型

  • 細長い形状で、泡立ちを長く楽しめる。
  • 8分目まで注ぐのが目安。

• クープ型

  • 口が広く、香りが広がりやすい。
  • 乾杯など、短時間で楽しむ場合に適している。

フォーティファイドワインを極める

フォーティファイドワインとは

ワインの醸造中にブランデーなどを添加し、アルコール度数を高めたワインです。甘口と辛口があり、様々な楽しみ方ができます。

世界三大フォーティファイドワイン

1. シェリー（スペイン）

   • スペインのヘレス地方で生産。
   • ソレラシステムという独特の熟成方法で造られる。
   • 代表的な銘柄：ウイリアム・ハンバート

2. ポート（ポルトガル）

   • ポルトガルのドウロ川上流で生産。
   • 発酵途中にブランデーを加えて発酵を止める。
   • 代表的な銘柄：グラハム

3. マデイラ（ポルトガル）

   • ポルトガルのマデイラ島で生産。
   • 酸化熟成と加熱熟成により独特の風味を持つ。
   • 代表的な銘柄：リーコックス

まとめ

スパークリングワインとフォーティファイドワインは、それぞれ個性豊かな味わいと楽しみ方ができる奥深いお酒です。この記事を参考に、ぜひ様々な銘柄を試してみてください。